春。

桜が満開を迎えようという頃、
CAOのプロデューサーで、元ORIGINAL LOVEのドラマー、宮田繁男さんが亡くなりました。

体調が悪いというのは、知ってはいましたが、
まさかそんなにお悪いとは思わず、知った瞬間、言葉を失いました。

もう何年もお会いしていませんでしたが、ふと思い出したように電話をくださったり。
最後に出せなかった私のアルバムを、別の形にして世に出したい、協力してくれる？
と言われた時は、あぁ、忘れられていなかったんだなと、うるっとした事もありました。

CAOの前にユニットで活動していた頃は、
私はある意味殻に閉じこもっていて、常にモヤモヤとして歌うことに没頭出来ず、
また、歌う為にデビューしたのに歌う以外にやらされる事の何と多いことか！
と理想と現実の違いを受け入れられず、
それを伝えようとしても上手く伝えられず、心身のバランスを崩しかけていました。
。。。今思えば。

宮田さんは良くも悪くもホントにマイペース(笑)。
私こんなに辛かったんです、て話しても
『えっなんで？そりゃ〜周りが悪いんじゃないの？』
と、気持ちのよい一言。
絶対そんなこと思ってもいけないと思っていた禁断の一言をｗｗ

音楽はノリとヒラメキだよ、みたいな、楽しくなければ音楽じゃない、
みたいな、そんなのを地で行ってる、みたいな。
音楽業界ってTHE 芸能界、みたいなのじゃない現場も有るんだなと、
それからはわりと素直に作品に取り組めた気がします。




花散らしの雨の中、お通夜には本当にたくさんの方が訪れていて、
昔の仲間にも会えました。

本当に、最後のアルバムが出せればよかった、
もっと早く会いに行けばよかったと、考えたらきりがありませんが、
短い間でも、宮田さんの音楽に対する姿勢を近くで感じられたことは、
とても幸せでした。

私は相変わらず弱っちい人間ですが、何とか生きています。
歌ってますよ。
そして僅かでも、私を必要としてくれている人が居る場所に居られているかな？
一緒に作ってもらった未発表曲は、ステキなのがいっぱいありますよね〜？？

弱い歌い手でごめんなさいでした。
また、これからも歌う時はいつも100％の魂を込めて歌います。
本当にありがとうございました。

と、宮田さんにお伝えしたいと思います。